石戸の蒲桜  老木のシルエット


  
石戸の蒲桜   老木のシルエット_e0027083_2128387.jpg



  埼玉県北本市の石戸の蒲桜です。

  ここに着いたときには、すでに日が落ちていて、
  夕焼けの空に桜のシルエットが美しいときでした。

  こちらの桜は、樹齢800年。
  日本五大桜のひとつで、大正12年に国の天然記念物に指定されています。
  当時は、幹周りが11メートルもあり、それが4本に分かれていて、
  それは見事だったということですが、
  今は、大元の木は弱ってしまって、株分かれした木の方が花を咲かせていると
  いうことです。
  我家からは、けっこう近いところにあるのですが、今回、かぷちーのさんの薦めもあって、
  初めて行ってみました。
  
  この近くの桜並木や、北本自然公園内の古木、江戸彼岸桜は数回撮ったこともありますが、
  こんなに近くに、これほどの老木があったとは・・・
  知ってはいたんですが、場所がわかりずづらくてね^^;
  
  蒲桜の言い伝えでは、その昔、「蒲冠者」とよばれた源範頼がこの地を訪れた時、
  鎌倉からついて来た杖を土に挿して残した。その杖が芽吹いて育った桜がこの桜。
  それで埼玉県北本市石戸にあるこの桜を、「石戸蒲桜」と呼ぶようになったとされます。
  花は、江戸彼岸と山桜の交配で、白い。
  今回は、夕暮れどきだったので、花の色もわかりづらかった。
  来年は、も少し、良い時間帯にぜひ撮ってみたいと思っています。

  小さなお寺の境内にある蒲桜。
  辺りは、林も多く、武蔵野の面影を残したのどかな場所です。
  そして、人もとってもあったかでした~。
  お寺に向かう途中に、混色のしだれ桃が目を引くお家があって、
  ちょっとだけいいでしょう~と思いながら、そのしだれ桃を写真に撮っていたら、
  ご高齢のおばあちゃんに
  「ほら、あんた、何してるんですか~」
  と声をかけられたのです~。
  内心、ああ、怒られるんだわぁ~とビクビクしながらも、
  正直に、「すみませんが、お花があまり綺麗だから、勝手に写真に撮らせていただきました。」
  というと、
  「そんなら、この花の苗をあげるから、うちにおいで~。」
  「わぁ~、いいんですか~」
  と、植える場所もないのに、’そうだ、実家の庭に植えよう~’と考えながら、
  ずうずうしくも、おばあちゃんちに付いていったのです。
  おばちゃんちは、蒲桜のほんとすぐ近く。
  まるで、桜の守のようなお家でした。
  お庭には、立派なしだれ桃が咲いていました。
  おばあちゃんちの庭の桜にまつわるお話を聞きながら、
  ’ぁぁ、早く撮らないと、暗くなる・・・’
  「明日の朝、来れたら、また来ますね。」と言い残して、
  おばあちゃんちをあとにしました。
  翌朝、来るつもりだったのですが、用事で来れず・・・
  おばあちゃん、ごめんなさい。
  確か、おばあちゃん、お年が85歳。
  ここにお嫁にきたときには、蒲桜はどうだったのでしょう。
  来年、また蒲桜を見に来るときには、おばあちゃんにそのときの様子も聞いてみたい。
  おばあちゃん、私のこと、覚えててくれるかなぁ~。
  
  
  
  
  

  

 



 
石戸の蒲桜   老木のシルエット_e0027083_2333121.jpg


 そうそう、花の苗木は、そのときに辞退しました~。
 でも、おばあちゃんのご好意は、うれしかった♪
by white_001 | 2009-04-13 23:08 |

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