石戸の蒲桜 老木のシルエット
2009年 04月 13日
埼玉県北本市の石戸の蒲桜です。
ここに着いたときには、すでに日が落ちていて、
夕焼けの空に桜のシルエットが美しいときでした。
こちらの桜は、樹齢800年。
日本五大桜のひとつで、大正12年に国の天然記念物に指定されています。
当時は、幹周りが11メートルもあり、それが4本に分かれていて、
それは見事だったということですが、
今は、大元の木は弱ってしまって、株分かれした木の方が花を咲かせていると
いうことです。
我家からは、けっこう近いところにあるのですが、今回、かぷちーのさんの薦めもあって、
初めて行ってみました。
この近くの桜並木や、北本自然公園内の古木、江戸彼岸桜は数回撮ったこともありますが、
こんなに近くに、これほどの老木があったとは・・・
知ってはいたんですが、場所がわかりずづらくてね^^;
蒲桜の言い伝えでは、その昔、「蒲冠者」とよばれた源範頼がこの地を訪れた時、
鎌倉からついて来た杖を土に挿して残した。その杖が芽吹いて育った桜がこの桜。
それで埼玉県北本市石戸にあるこの桜を、「石戸蒲桜」と呼ぶようになったとされます。
花は、江戸彼岸と山桜の交配で、白い。
今回は、夕暮れどきだったので、花の色もわかりづらかった。
来年は、も少し、良い時間帯にぜひ撮ってみたいと思っています。
小さなお寺の境内にある蒲桜。
辺りは、林も多く、武蔵野の面影を残したのどかな場所です。
そして、人もとってもあったかでした~。
お寺に向かう途中に、混色のしだれ桃が目を引くお家があって、
ちょっとだけいいでしょう~と思いながら、そのしだれ桃を写真に撮っていたら、
ご高齢のおばあちゃんに
「ほら、あんた、何してるんですか~」
と声をかけられたのです~。
内心、ああ、怒られるんだわぁ~とビクビクしながらも、
正直に、「すみませんが、お花があまり綺麗だから、勝手に写真に撮らせていただきました。」
というと、
「そんなら、この花の苗をあげるから、うちにおいで~。」
「わぁ~、いいんですか~」
と、植える場所もないのに、’そうだ、実家の庭に植えよう~’と考えながら、
ずうずうしくも、おばあちゃんちに付いていったのです。
おばちゃんちは、蒲桜のほんとすぐ近く。
まるで、桜の守のようなお家でした。
お庭には、立派なしだれ桃が咲いていました。
おばあちゃんちの庭の桜にまつわるお話を聞きながら、
’ぁぁ、早く撮らないと、暗くなる・・・’
「明日の朝、来れたら、また来ますね。」と言い残して、
おばあちゃんちをあとにしました。
翌朝、来るつもりだったのですが、用事で来れず・・・
おばあちゃん、ごめんなさい。
確か、おばあちゃん、お年が85歳。
ここにお嫁にきたときには、蒲桜はどうだったのでしょう。
来年、また蒲桜を見に来るときには、おばあちゃんにそのときの様子も聞いてみたい。
おばあちゃん、私のこと、覚えててくれるかなぁ~。
そうそう、花の苗木は、そのときに辞退しました~。
でも、おばあちゃんのご好意は、うれしかった♪
by white_001
| 2009-04-13 23:08
| 桜